2012年10月16日火曜日

東南アジアへ 〜sorry,I can't speak vietnamese.〜

二週間ほど、ホーチミン・シェムリアップ・バンコクへ旅行に行っていました。


以前から私の知人でタイやベトナムなどに行った人が、皆口を揃えて
「お前にそっくりな人が沢山いたぞ」
と報告してくれるので、これはいつか行ってみたいなあと思っていたところでした。


そう、知っている人は知っているでしょうが、私は見た目がやや東南アジアの人っぽいのです(両親は日本人です)。東南アジアなら飛行機代も物価も安くすむのでちょうど良い。これはもう行くしかないぜ!とバックパックをしょって行ってきました。

というか一人だと成田空港の時点で「日本人ではない」と判断される事もあります。


成田からホーチミンまでの往復のチケットだけ取って、あとは向こうで考えればいいや。と思いましたが、最初の宿の予約を二泊だけとってから出発しました。なぜならば、飛行機が向こうに着くのが夜中の1時の予定だったからです。


ホーチミンという街の最初の印象は
「めっちゃバイク走ってる」
というものでした。
市内の道路を埋め尽くすスクーターの濁流です。交通ルールとかも特に無いようで、そもそも信号があまりありません。道路を歩いて横断するテクニックを身につけるのがホーチミン歩きの第一歩と言って良いでしょう。

その極意は「決して走らず、バイクがやってくる方向に顔を向け目で牽制しながら一歩一歩進む」というものです。
バイクは生き物ですので、目で「俺はこれから向こう側に渡るからな」と合図しながら歩くとちゃんと徐行したり避けてくれます。こちらが急に速く動くとバイクを驚かせてしまい、事故にもつながるので危険です。強気かつ落ち着いて横断しましょう。


さて、私の東南アジア的な外見がどの程度まで現地で通用するのかな。と思っていたのですが、その基準は「声をかけられない」ということだと気づきました。
ホーチミンでは物売りやらバイクタクシーやらが観光客とみるやとにかく声をかけまくっていました。

つまり、
観光客→お金になるので声をかける
現地人→特に気にしない
ということです。

初日、物売りたちは私の前を素通りしてヨーロッパ人や中国人にサングラスやハンモックを売りつけようとしていました。しかし、なぜかバイクタクシーは一部しつこく勧誘してくる人がありました。

「なぜ俺が観光客だと気づいた…」と思って周りを見渡すと、街中の人が皆スクーターに乗って移動しており、歩いているのは観光客と物売りだけ。たぶん、地元民は本当に近くに行くときしか徒歩で移動しないのです!

そうか!では俺は「ちょっとそこの角までフォーを食べに歩いていくだけですよ」というフリをして街をうろつこう!と考え、二日目からはベトナム人のコスプレをして歩くことに決めました。
カバンを持っていないのと、襟付きのシャツを着ている所がポイントです。

こうすることによって、ついにバイクタクシーにすら声をかけられなくなりました。ただ、ぼーっと座ってたりすると急にベトナム語で話しかけられて焦りました。
商店の人はベトナム語で「いくらです」とか「袋はいりますか」とか聞いてくるので、「へへっすいやせん、実はあっしはベトナム語が話せねえんで…」と返答していました。(ホーチミンではけっこう英語が通じたので、こちらが英語で話すと英語で返してくれます。)


あと私の見た目と関係があるか分かりませんが、食堂でご飯を食べて出て行こうとすると、若い男の店員がこちらを見てニコッと微笑み、すれ違いざまに私の尻を触っていきました。
一瞬「スリ?」と思い、その場でサッとポケットをあらためましたが、何も無くなっていませんでした。
振り返るとさっきの店員がニヤニヤ笑いながら手を振っていました。

いったいあれは何だったのでしょうか。ベトナムのあいさつだったのでしょうか。